春に発行された「ICT-Education」37号にも書かせていただいたとおり、昨年度から、情報科の授業において
「コミュニケーション」というものを意識した実践をするようになりました。
きっかけは昨年の「ICTEセミナーin関西大学」で、新潟大学の生田孝至先生が話された「情報科の親学問は
コミュニケーション学」という話を聞いてからです。それ以来、自分の情報科の授業の目標を、「コンピュータスキル
ではなくコミュニケーションスキルを獲得する授業になっているか」という視点で、見直し、再構成しています。
たとえばポスター制作という課題では、それまでは「きれいに作る」という見た目や操作スキルの獲得を目標と
して授業を組み立てていましたが、今年は文字も含め「自分が伝えたいことが伝わるポスターを作る」という目標に、
再構成しました。
町のポスターは絵画作品ではないので、「きれい」だけでは用を果たさないですよね。実際には「何か伝える内容が
あるからポスターが作られる」ということを考えれば、このほうがより実践的な課題と言えます。
「見た人に伝える・伝わる」というコミュニケーションスキル獲得こそが、この課題の目標であり、評価するべき観点
です。
こんな感じで、いま情報科の授業について、少し見直しを進めている最中です。
私は情報科を「=コンピュータ」ととらえるのではなく、「コミュニケーション」というもっと広い範囲を対象とする科目で
ないといけないと考えています。
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