情報処理学会 情報科シンポジウム関西 予稿
  「情報科の授業について思うこと」      
1.自己紹介とひとこと

 私はもともと社会科の教師で、今も情報科と社会科の両方を教えています。

 勤務校では2002年から情報科を実施し、今年で情報科の授業を担当して6年になりました。
6年目となっても、情報科でどんな授業をしたらいいか、毎日苦労しています。

2.情報科の授業について考えていること
情報科=コンピュータか?

 英文の成績証明書を作るときに、英会話の先生に「情報」という教科名を訳してもらったところ「Computer」と
訳されたたことがあります。本当に情報科=コンピュータのしくみや操作をまなぶ科目なのでしょうか?

 私は毎年授業の最初で、「情報科は、コンピュータを道具として使う科目である」と説明し、目的ではなく手段と
して活用することを軸に授業実践をしてきました。

 具体的にはプレゼンテーションの授業ではプレゼンソフトの操作ではなく、「どうすれば説得力のあるプレゼン
テーションを行うことが出来るか」ということを目的におき、「伝える」「説得する」というコミュニケーション力を
育成することを目標においています。

 またネットやブログといった「新しい」コミュニケーション手段を使うための情報モラルも情報科で教えないと
いけないスキルではないでしょうか。

 こんなことを考えると、情報科=コンピュータではなく、コミュニケーションというもっと広い範囲を相手にする
科目でないといけないと考えています。

 情報科の教員って授業をしながらも、どこか「これでいいのだろうか?」という不安や、「どんな授業を組み
立てればいいのだろうか」と授業ネタの収集に苦労しているのではないでしょうか。私もそんな情報科の
教員です。

3.情報科の先生どうし、助けあいましょう

(1)大阪私学ネットの公開授業キャラバン

 私の学校は幸いに理科出身の情報科教員とTTで教えることが出来るので、授業案の作成から実践、
ふりかえりまでTTで相談しながら授業をすることが出来ます。

 しかし「情報科の授業を自分は習ったこともなく、各学校での情報科教員の人数は少ないので相談でき
ない。」という情報科教員も多いのでは?

 また「自分のやっている情報科の授業はこれでいいのだろうか?どんな授業をすればいいのだろうか?」
という不安は、実践から5年たった今でも持っています。

 では「よその学校の授業を見せてもらおう、見に来てもらって助けてもらおう」というのが、大阪私学教育
情報化研究会(
http://www.osaka-sigaku.net/)の「情報関連の授業公開キャラバン」です。
 私もずいぶん助けてもらい、今でも参考になることが多いです。

(2)自分も情報科教材を公開しています

 私自身、たくさんの先生方の授業実践を参考にして、自分の情報科の授業を作りあげてきました。
少しでも還元をと思い、自身の授業実践をWebで発信しています。

 「自転車操業の授業アイデア」(http://www.okamon.jp) 

 参考にしていただき、またご意見をいただければ幸いです。

情報処理学会 情報科シンポジウム関西(2008.3.2)掲載予稿

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